再生医療の本格的な時代が到来しています。様々な細胞に分化する幹細胞を使って体内の臓器や組織などをリセットし再生する治療です。万能細胞と呼ばれるiPS細胞による再生医療はまだ臨床研究の段階ですが、人の体内より採取した間葉系幹細胞などによる幹細胞治療はすでに一般のクリニックでも治療が始まっており、再生医療はより身近な治療になりつつあります。

≪目次≫

  1. 再生医療って何?
  2. 世界の先端を行く日本の再生医療
  3. 銀座クリニックの幹細胞治療
  4. 本多剛大・銀座クリニック院長に聞く

1.再生医療って何?

▼自己複製し他の細胞にも分化する幹細胞

再生医療は、疾病によって傷んだり、老化により機能が低下してしまった臓器や体の組織を細胞のレベルから再生して蘇えらせる医療です。再生医療は、幹細胞と呼ばれる、自己複製能力をもち、かつ別の細胞に分化して体の組織や臓器をつくる能力がある細胞を体の必要な部位や体全体に注入することにより、細胞そのものから体を再生させるもので幹細胞治療とも呼ばれています。

幹細胞は人の体のさまざまな部位にありますが、機能は一律ではなく例えば造血幹細胞は血液系の細胞、神経幹細胞は神経系の細胞にしかなれず、他の細胞に分化することができません。一方、人の胚から採取する胚性幹細胞はあらゆる細胞に分化できる多能性を有していることからES細胞(多能性幹細胞)と呼ばれて注目されてきました。しかし、胚という生命の源から幹細胞を採取する倫理上の問題や患者自身の体にある幹細胞とは別の幹細胞を使用することから拒絶反応が起きるリスクもあります。

▼はじまっている幹細胞治療

こうした中、骨髄の中にある間葉系幹細胞が、ES細胞ほどの多能性は有しないものの脂肪や神経などさまざまな細胞に分化する能力がある「多分化能」を有していることが明らかになり、さらに間葉系幹細胞と似た性質をもつ幹細胞が皮下脂肪内にもあることがわかってきました。これら幹細胞は患者自身の体より採取して本人に使用することができるため倫理上の問題や拒絶反応のリスクがなく、また、皮下脂肪内からの採取は簡易に行えることから治療細胞として再生医療の現場ですでに活用されています。

また、ES細胞を人工的に作り出したのが万能細胞とも呼ばれるiPS細胞(人工多能性幹細胞)です。京都大学の山中伸弥教授が世界で初めて作製に成功し、現在、実用化に向けてさまざまな取り組みが行われています。

2. 世界の先端を行く日本の再生医療

▼日本の成長戦略としての位置付け

政府は再生医療を日本の成長戦略の一つに位置付け、基礎研究から臨床段階まで一貫した研究開発助成を行い、再生医療の実用化を推進する取り組みをしています。2014年9月には理化学研究所などのチームが、兵庫県内の女性にiPS細胞(人工多能性幹細胞)による世界初の移植手術を試み成功しました。この手術は眼球内部の黄斑(おうはん)という部位が加齢によりダメージを受けると視覚障害が起きることから、iPS細胞より生成した網膜色素上皮シートを眼球の網膜下に移植したものです。また、最近では網膜の病気である網膜色素変性症の患者にiPS細胞から生成した視細胞を移植することも計画され、年内にも移植手術が実施される予定です。しかし、iPS細胞を使った治療は現状では臨床研究のレベルにとどまっており、一般向けの治療となるにはなお課題も多く、しばらく時間がかかりそうです。

▼再生安全医療法により幹細胞治療を制度化

一方、多分化能を有する骨髄の間葉系幹細胞や皮下脂肪内の幹細胞を使った幹細胞治療は、すでに民間のクリニックで診療が始まっています。患者さん自身の骨髄や皮下脂肪から幹細胞を採取し、その幹細胞を培養し、体の部位や体全体に注射や点滴によって注入して再生を図っていくものです。アンチエイジングとして皮膚を再生する治療や、疾病などにより傷んだ臓器を回復させる治療、体全体を再生医療により再生することで疾病への予防効果も期待されます。新型コロナウイルス感染症において、回復後も肺へのダメージが残るケースがメディアで報道されていますが、こうしたケースでも細胞から再生することによって肺が回復する可能性があります。

民間医療機関での再生医療は、2014年11月25日に施行された再生医療等の安全性の確保等に関する法律にもとづき、厚生労働大臣が認定した認定再生医療等委員会の審査を受けた医療機関が、厚生労働大臣に再生医療等提供計画書を提出して治療が行われています。また、間葉系幹細胞による幹細胞治療に保険は適用されず、自由診療での治療となることから治療費は自己負担となります。かかる費用は治療により異なることから一概には言えませんが一般的には数十万円から100万円単位の額にのぼります。

3. 銀座クリニックの幹細胞治療

銀座駅近くの銀座クリニックのあるビル(右)

▼2種類の幹細胞による治療が可能な国内唯一のクリニック

銀座クリニック(東京都中央区銀座4-3-9クイーンズハウス8F、本多剛大院長)は、骨髄から採取する間葉系幹細胞と脂肪幹細胞という2つの幹細胞によって治療を行うことができる国内唯一のクリニックです。脂肪幹細胞と間葉系幹細胞は発現している遺伝子が異なり、分化(組織再生)しやすい組織も異なることから2つの幹細胞により治療をすることでより効果的な再生治療が可能となります。2つの幹細胞による臨床研究の論文も数多く出ており、その効果については医学的に証明されています。

落ち着いた雰囲気のクリニック内部

▼負担がかからない幹細胞の採取

幹細胞治療は最初にご本人の骨髄や脂肪から幹細胞を採取し、その幹細胞を培養し、それを半年から1年に1回程度の割合で点滴や注射をして注入していく治療になります。幹細胞の採取は外科的な施術となりますが、銀座クリニックでは骨髄から幹細胞を採取する場合、皮膚を大きく切開することはせず、3ミリ程度の穴から採取しますので負担がかからない低侵襲なものとなります。一方、脂肪幹細胞の採取はある程度、皮膚を切開することになりますが、施術にあたっては飲み薬から注射剤まで多くの麻酔剤を用意して痛みを感じないように配慮しています。完全滅菌の空気に触れずに採取できるシステムを採用していますので、良質な幹細胞を採取することができ、数時間の施術を受けるだけで当日、帰宅可能です。

▼幹細胞は投与予定日に合わせて培養

採取した幹細胞は「窒素保存法」という特殊な保方法で保存されます。これは細胞が体内にあった状態から出来るだけ劣化しないよう工夫された保存方法です。保存した幹細胞は、G1状態というDNAの合成準備段階で急速凍結して細胞の品質を保ち、投与の予定日に合わせて培養することで、より効果の高い幹細胞を提供することが可能です。

■銀座クリニック
診療: 幹細胞治療、美肌治療、傷跡治療、エイジングケア、薄毛など
所在地: 東京都中央区銀座4-3-9 クイーンズハウス8階
電話: 03-6228-7070
院長: 本多剛大
診療時間: 11:00~19:00
休診日: 月曜・木曜・日曜・祝日 ※木曜は不定休
ホームページ: https://www.ginza-clinic.org/

4.本多剛大・銀座クリニック院長に聞く

――先生の簡単な経歴を教えてください。

本多剛大院長「大学を卒業しまして、大学病院勤務を経て開業しました。開業して今、6年目くらいですね。最初に新宿の方で開業しまして、その後、銀座に移りました。前のクリニックは美容整形が中心で再生医療も手がけていましたが、美容に限ったものでした。本格的に再生医療に取り組むようになったのは銀座に移ってからです」

――なぜ銀座を選ばれたのですか?

本多院長「治療を受けられる方が海外から来られる方が多いということもあって、立地のいい銀座を選びました」

――銀座クリニックの幹細胞治療はどのようなものになりますか?

本多院長「美容面と治療、どちらも扱っています。幹細胞治療は体の機能を若返らせるという面も非常に多く、美容だけでなく例えば心臓とか、肝臓、膵臓、腎臓は年齢とともに機能が衰えてしまいますから、それを若い頃の状態に戻す、そういう治療ですね」

――骨髄と脂肪の両方の幹細胞を扱う国内唯一のクリニックということですが、治療面でのメリットを教えてください。

本多院長「骨髄幹細胞の方が組織を修復する能力が高いですね。しかし、特定の組織については脂肪幹細胞の方がいいケースもあるのです。だから2種類を投与するのが一番いい。得意な臓器が違うので。大体は骨髄の方が有効なのですが、例えば肝臓などに関しては脂肪幹細胞の方が再生能力が高かったりするのです。全体的に効果を出すということでいうと2種類を投与するのが一番いいですね」

――最後にこんな方はぜひ銀座クリニックで幹細胞治療をというメッセージがありましたらお願いします。

本多院長「年齢とともに体の機能は下がります。全体的に傷ついた組織を戻すのが幹細胞の能力なので全部が改善できるわけなのです。男性だったらEDなど性生活のところも改善できる可能性があります。全体的に年齢を巻き戻して元気に健康的に生活をしていきたい、そのために自身に投資をしたい、そう思われている方には当院の幹細胞治療をお薦めします」

【本多剛大院長のプロフィール】東京大学医学部医学科卒。九段坂病院、東京衛生病院、東京逓信病院、東京大学医学部付属病院など勤務。ペンシルバニア大学医学部美容皮膚科留学。顧客に世界のセレブたち多数。

◇銀座クリニックの幹細胞治療のご案内。ご関心のある方はこちらからご連絡ください!